右側頭部にいつもと違う痛みを感じた。
親しらずが疼いているような気もするし、
耳の奥がじんじんと痛い。耳鳴りがする。
明らかに風邪の症状ではない。
でも、そんな言葉では片づけられない痛み。
変な予感がしたけれど、
怖気ついて病院には行かずに頭痛薬でごまかした。
年が明けてしばらくしても、痛みはひかない。
食事中、咀嚼する度に頭が締め付けられる。
ついに観念して病院に駆け込んだら、こう告げられた。
病名はついたけど、改善できるくらいの程度。
歯医者でつくってもらったマウスピースをつけて寝たり、
顎や奥歯に力を入れ過ぎないように意識することで、
いつの間にか痛みはひいていた。
反面、心の中で不安は大きくなっていった。
会社員をやめて、裸一貫で世の中の波に揉まれる決意をして飛び出した。
ビジネスとしてはまだまだこれからだけど、
「フリーランスとして自分の腕で飯を食う」という意味では、
今のところ順調。
悔しいことや力不足を感じることも少なくはないけれど、
評価してくれる人もいるし、自信に繋がる仕事もできた。
それでも、元来の臆病気質から来る漠然とした不安が、
知らず知らずのうちに身体へ影響したのだと思った。
いつまでも前進できないんじゃないか。
そんなもやもやが徐々に大きくなっていたある日、
一通のメールが届いた。
※原文ママ
監督の家子さんからだった。
なんだか悔しくなったし、羨ましくもなった。
励まされた気がした。
くよくよ悩んでいる場合じゃない。
よし、ちゃんと前を向いて歩こう。
そう返信したけれど、おおよそ気持ちは決まっていた。
家子さん、タイミングが良すぎるよ。
James Blake - A Case Of You (Joni Mitchell cover)
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